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【ニュースがわかる2024年5月号】巻頭特集は10代のための地政学入門

気になる数字「80億人」
増加率は年々低下

週刊エコノミスト編集部が執筆する毎日小学生新聞「15歳のニュース」内コラム「これって経済? 」は、経済にまつわる数字を解説します。

今回の気になる数字は「80億人」。保健衛生の進歩によって増え続ける世界人口。一方日本をはじめ、先進国では出生率が下がり、人口減少している国も。

 今回の数字は80億人。国連は、22年11月15日に世界の人口が80億人に達し、23年にはインドが中国を抜いて世界で最も人口が多い国になると予測しました。世界の人口は2080年代には104億人にまで増加する見込みです。

 国連の統計によれば、世界の人口は1975年には40億人を超えていたため、50年弱で倍増したことになります。その後、87年には50億人、99年に60億人、2011年に70億人を記録。今後は30年に85億人、50年に97億人となり、80年代でピークに達するとのことです。。

 保健衛生の進歩により、アジアを中心に母子の死亡率が低下し、人々の寿命が延びています。

 国連は今後、50年までの人口増の半数超はエジプトやエチオピア、インドなど、アジアやアフリカの8カ国に集中すると見込んでいます。

 ただ、世界の人口の増加率は年々低下していて、20年には1%を下回った。すでに人口が減少している日本をはじめ、先進国で出生率が下がっており、国連は経済成長著しい人口14億人超の中国でも早ければ来年には人口が減少すると展望をしています。

 急激な人口増加は食糧やエネルギー不足を招き、貧困問題を深刻化させるほか、乱開発が気候変動問題にも影響します。一方、人口減少は年金など社会保障制度の維持に大きな影を落とします。

 これからの経済や社会のあり方を考えるうえで、人口は常に重要なテーマであり続けることでしょう。

(「15歳のニュース」 22年11月12日掲載より)


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