日本にくらす外国人は約377万人(昨年12月末の数字)で最も多くなりました。100人に3人という割合で、20年前の倍近い数字です。誰にとってもくらしやすい社会はどんなふうでしょう。(「Newsがわかる2025年11月号」より)
減る人口 増える外国人
国立社会保障・人口問題研究所は2070年、日本の人口は8700万人になると予測します。今より3000万人以上減る計算です。
人口を維持するには合計特殊出生率(1人の女性が一生のうちに産む子)が2を超える必要がありますが、2024年は1.15。上向く気配はありません。一方、外国人は2070年までに総人口の10%を占めると見込まれています。

働き手不足の時代到来
人口減少にともなって生じるのが深刻な働き手不足です。2040年には約1100万人分の労働力が不足するとの予測も(リクルートワークス研究所の推計による)。政府は在留資格を拡大するなどして外国人の受け入れを促進しますが、「移民政策ではない」と強調。そのため、定住を望む外国人をめぐる議論が深まりません。

高齢者が通う施設で介護士として働くミャンマー人の女性=神奈川県鎌倉市で2025年5月
外国人政策 選挙の争点に
7月に行われた参議院議員選挙では、外国人政策を公約にかかげた政党が相次ぎました。
自民党は、ちゃんとした資格を持たずに働く「不法就労」を厳しく取り締まるとしました。外国人による土地の取得を規制すると打ち出したのは国民民主党。支持を伸ばした参政党は、外国人の受け入れを制限すべきだと主張しました。

雑誌のご購入ご希望の方は「ブックサービス」まで

上のバナーをクリックすると「ブックサービス」につながります。