縄文人はスーパースター!?【月刊Newsがわかる11月号】

ミュージカルの世界へようこそ【ニュース知りたいんジャー】

歌うたやダンス、芝居しばいで観客かんきゃくをステージの世界せかいに引ひき込こむミュージカル。近年きんねんは、ミュージカル映画えいがの公開こうかいが相次あいつぎ、2月末がつまつには東京とうきょうの帝国劇場ていこくげきじょうが建たて替かえ休館前きゅうかんまえにテレビなどで特集とくしゅうされたことで、さらにミュージカルに注目ちゅうもくが集あつまっています。宝塚歌劇団たからづかかげきだん(本拠地ほんきょち・兵庫県宝塚市ひょうごけんたからづかし)の雪組元ゆきぐみもとトップスターの彩風咲奈あやかぜさきなさんに、ミュージカルの魅力みりょくや見方みかたについて教おしえてもらいました。

 ミュージカルの歴史れきしって?

 17世紀せいきにヨーロッパ貴族きぞくの娯楽ごらく・オペラを庶民しょみんも楽たのしめるようにと誕生たんじょうした喜劇中心きげきちゅうしんの音楽劇おんがくげき「オペレッタ」がルーツ(元もと)とされています。それがアメリカへ渡わたり、本格的ほんかくてきなストーリーを盛もり込こんだ作品さくひん「ショー・ボート」が1927年ねんに上演じょうえんされました。これが世界初せかいはつのミュージカル作品さくひんとされています。

 これをきっかけに、それまでのショーや喜劇的きげきてきな要素ようそが強つよかった作品さくひんが、ストーリー重視じゅうしへと変かわりました。43年ねんに大だいヒットした「オクラホマ!」以降いこう、60年代ねんだいにかけて黄金期おうごんきを迎むかえ、「サウンド・オブ・ミュージック」「王様おうさまと私わたし」「ウエスト・サイド・ストーリー」など古典的こてんてきな名作めいさくが誕生たんじょうします。

 一方いっぽう、劇作家げきさっかシェークスピアを生うんだイギリスでは80年代ねんだい以降いこう、「キャッツ」や「オペラ座ざの怪人かいじん」「レ・ミゼラブル」などヒット作さくが登場とうじょう。アメリカ・ニューヨークのブロードウェーと、イギリス・ロンドンのウエストエンドが、ミュージカルの2大聖地だいせいちとして有名ゆうめいになりました。

 90年代以降ねんだいいこうは、「美女びじょと野獣やじゅう」「ライオンキング」「アラジン」などディズニーの作品さくひんが、映画えいがだけでなく演劇界えんげきかいにも進出しんしゅつして大だいヒット。日本にっぽんでは、劇団四季げきだんしきが上演じょうえんすることで、ミュージカル人気にんきに火ひがつきました。

 日本にっぽんでの本格的ほんかくてきな上演じょうえんの始はじまりは、63年ねんの「マイ・フェア・レディ」です。海外作品かいがいさくひんの上演じょうえんが多おおいですが、近年きんねんは日本発にほんはつのオリジナル作品さくひんも増ふえてきました。マンガやアニメを舞台化ぶたいかする「2.5次元じげんミュージカル」という日本独自にほんどくじのジャンルも人気にんきを集あつめています。

1963年に上演された日本初のブロードウェーミュージカル「マイ・フェア・レディ」

 どんな魅力みりょくが?

「ミュージカルの魅力みりょくは、歌うたとダンスと芝居しばいを一度いちどに楽たのしめるところでは」と彩風あやかぜさんは話はなします。彩風あやかぜさんは小学しょうがく6年ねんのときに、宝塚歌劇団たからづかかげきだんの舞台ぶたいを初はじめて生なまで見みて感動かんどうしたといいます。「舞台ぶたいの美うつくしさや壮大そうだいさのほか、生なまオーケストラ演奏えんそう、きらびやかな衣装いしょうなどに衝撃しょうげきを受うけましたね」。加くわえて、即興そっきょう(アドリブ)や役者やくしゃの息いきづかいなども伝つたわってくるのが魅力みりょくです。

 芸術鑑賞会げいじゅつかんしょうかいや修学旅行しゅうがくりょこう、校外学習こうがいがくしゅうなどでミュージカルを見みる機会きかいがある子こもいるかもしれません。「ピーター・パン」や「アニー」「赤毛あかげのアン」など子こども向むけの作品さくひんもたくさんあります。また、近年きんねんは「ウィキッド ふたりの魔女まじょ」や「白雪姫しらゆきひめ」などミュージカル映画えいがの公開こうかいも相次あいついでいます。彩風あやかぜさんは子こどものころ、ミュージカル映画えいが「ヘアスプレー」に夢中むちゅうになり、学芸会がくげいかいでは「夢ゆめから醒さめた夢ゆめ」を演えんじたそうです。

「内容ないようは詳細しょうさいに覚おぼえていなくても、小ちいさいころに見みたときの衝撃しょうげきや感覚かんかくは、ずっと覚おぼえています。小ちいさいころからさまざまなことを経験けいけんし、ミュージカルに触ふれておくと、心こころが豊ゆたかになり、感性かんせいが磨みがかれるのでは」と彩風あやかぜさんはアドバイスします。

彩風咲奈(あやかぜ・さきな)さん:愛媛県出身。2007年、宝塚歌劇団へ入団。21年雪組トップスターに就任。24年10月に「ベルサイユのばら」を最後に宝塚歌劇団を退団。5月には、大阪と東京でファーストコンサート「no man’s land」を開催予定。

 突然とつぜん歌うたい出だすの? それはなんで?

 ミュージカルでは、突然とつぜん歌うたを歌うたい出だすところに違和感いわかんがあるという人(ひと)もいるかもしれません。しかしこれは、予兆(よちょう)もなく突然(とつぜん)歌(うた)いだしているわけではありません。

 「感情(かんじょう)が高(たか)ぶって、言葉ことばでは足たりない、言葉ことば以上いじょうに気持きもちが膨ふくらんだときに歌うたい出だすんです」と彩風あやかぜさんは説明せつめいします。

 例たとえば、楽たのしい、うれしい、幸しあわせといった気持きもちが膨ふくらんだら、思おもわず鼻歌はなうたを歌うたってしまうことはありませんか。「それを自然しぜんなことととらえれば、突然とつぜん歌うたい出だすことは、不自然ふしぜんではありません」

 歌詞かしをよく聞きいてみると、物語ものがたりが進すすんでいたり、心こころの中なかが表現ひょうげんされていたりします。ダンスも同様どうようで、言葉ことばを超こえた感情表現かんじょうひょうげんの手段しゅだんとして重要じゅうような役割やくわりを果はたしています。「正解せいかいがないのが舞台ぶたいのいいところ。何なにをどう感かんじるかは、見みた人ひとの自由じゆうです。歌詞かしやダンスの意味いみなどを自分じぶんなりに考かんがえて、楽たのしんでみては」

 オススメの注目ちゅうもくポイントは?

 劇場げきじょうに一歩いっぽ足あしを踏ふみ入いれると、そこは非日常ひにちじょうのきらびやかな世界せかいが広ひろがっています。舞台ぶたいには、豪華ごうかなセットのほか、照明しょうめいや音響おんきょう、小道具こどうぐ、衣装いしょうなど見みどころが盛もりだくさんです。

 彩風あやかぜさんのオススメは、舞台ぶたいに登場とうじょうする小道具こどうぐです。例たとえば、食たべるシーンの食器しょっきは、陶器とうきのように見みえて、実じつは割われにくい素材そざいでできており、食たべ物ものもリアルに作つくられています。そして、それを食たべている役者やくしゃも、まるで本物ほんものを食たべているように見みえるから不思議ふしぎです。

 また、衣装いしょうは、スーツの形かたちやドレスの流行りゅうこうなどから、その舞台設定ぶたいせっていの時代じだいを知しることもできます。「舞台ぶたいには、いろんなところに楽たのしみがちりばめられています。さまざまな角度かくどから見みてみると、楽たのしいですよ」

 ミュージカル俳優はいゆうになるには?

 ミュージカル俳優はいゆうになるのに、必要ひつような資格しかくはありません。しかし、声楽科せいがくかなどがある芸術系げいじゅつけいの大学だいがくや専門学校せんもんがっこうを卒業そつぎょうし、劇団げきだんや芸能事務所げいのうじむしょに所属しょぞくする人ひとが多おおいです。

 彩風あやかぜさんは、宝塚音楽学校たからづかおんがくがっこうに入学にゅうがくし、2年間ねんかん、歌うたやダンスなどの基礎きそをみっちり学まなび、宝塚歌劇団たからづかかげきだんへ入団にゅうだんしました。そんな彩風あやかぜさんの小学生時代しょうがくせいじだいの習ならい事ごとは、クラシックバレエだったそうです。「すべてのダンスの基本きほんはバレエだと思おもいます。姿勢しせいや腕うでの伸のばし方かたなどの動うごきの美うつくしさが反映はんえいされます。バレエをやっていたから、ジャズダンスなどさまざまなジャンルのダンスに対応たいおうできました」

 宝塚音楽学校たからづかおんがくがっこうを受験じゅけんする前まえに、歌うたも習ならったそうですが、小学生しょうがくせいのうちは、「楽たのしく歌うたうことが大切たいせつ」だとアドバイスします。「自分じぶんが目指めざす表現ひょうげんをするために、自分じぶんはどう歌うたいたいかというのが大事だいじかなと思おもいます」

(2025年ねん3月がつ26日にち 毎日小学生新聞まいにちしょうがくせいしんぶんより)

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