世界の人たちと生きる これからの日本【月刊ニュースがわかる11月号】

日本を支える外国人労働者  

新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。

 国内の人手不足は深刻で、政府は2024年6月に外国人受け入れの関連法を改正し、技能が未熟練の外国人労働者を受け入れる新制度「育成就労」の創設を決めた。国内の外国人労働者は毎年増え続けて200万人を突破しており、今後さらに依存度が高まることが予想される 。

 育成就労は2027年までに始める予定で、外国人労働者を3年かけて育てる。似た制度の外国人技能実習制度は、日本で技術を身につけて母国に持ち帰ってもらう「国際貢献」を建前とするが、実態は低賃金に働く外国人労働者の受け入れ窓口となっていた。職場を変える「転籍」を原則3年間認めない制約 もあり、長時間労働や賃金未払いといった人権侵害が相次いでいた。このため、政府は技能実習の廃止を決定し、新たに作られる育成就労では人権保障機能を高めるとしている。

 育成就労は求められる機能がより高い特定技能(*)と一体的に運用される。未熟練の外国人が育成就労から技能を上げて、特定技能1号、2号とステップアップしていけば、日本に永住できる道が開かれる。

特定技能……介護や建設など人手不足が深刻な特定の産業で外国人労働者を受け入れる在留資格の一種。2019年度に創設され、2024年度からは16分野で受け入れている。求められる技能レベルは育成就労より高く、即戦力の「特定技能1号(在留期間は通算5年)」と、さらに熟練した「特定機能2号」がある。2号を取得した外国人は日本で無期限に働くことができ、家族の帯同も認められる。政府は2024年度から28年度に最大82万人の受け入れを見込んでいる。

        「2025年版ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)」より

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ニュース検定とは?

 「ニュース検定」は1級~5級まで6段階あります。1・2・準2級は大学生・一般が主な対象ですが、もちろん中高生でも受検できます。

 『ニュース検定 公式テキスト「時事力」発展編(1・2・準2級対応)』は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「平和な世界どうやって」など27のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。

 検定の出題は、50分で各級45問。1級は四肢択一(選択肢から一つを選ぶ方式)と記述で、2・準2級はすべて四肢択一。2~5級の検定問題の約6割は、公式テキスト・問題集から出題されます。

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