楽しみながら続ける 防災アクション10【ニュースがわかる9月号】

スクールエコノミスト2025 WEB【東京電機大学中学校編】

枠を決めず自由な発想を伸ばす機会を提供

 研究作法を実践する機会として、中2の夏休みに行われる自由研究・工作がある。テーマは生徒が自由に決め、「豚肉を使ったボタン電池の危険性の実験・研究」や「リニアモーターカーの模型工作」など、思いもよらないテーマの研究・作品に驚くことも多い。また独学で高校の教科書を学び「実験計画を立てたので試してみたい」と申し出た生徒には、実験室の使用を許可するなど、生徒の探究心に最大限応えるのも同校の特徴だ。

 さらに、東京電機大学の系列校としての強みを活かし、中学生の段階から大学・大学院との連携教育も行われ、学問・研究の先端分野に触れることで生徒たちの知的好奇心を存分に満たす絶好の機会となっている。

 研究や実験では、不測の事態に直面し、壁にぶつかることも多い。磧谷教頭は、その際に重要なのが「対話」だという。「対話を通じて問題の所在を明らかにし、他者の意見を参考にすることで、新たな気づきを得ることができる」。研究や実験には、専門的な知見だけでなく共感力やコミュニケーション力も大切な能力と言えるのだ。

 東京電機大学初代学長・丹羽保次郎は「技術は人なり」という言葉を残した。つまり、もの作りには人間性が表れるということだ。同校ではこれを『人間らしく生きる』という校訓に昇華し、科学技術を間違った方向に使わないためにも人間性を磨くことを重視する。磧谷教頭は「社会に貢献し感謝される科学技術の担い手として、幸せな人生を送ってもらえるよう大切に育てていきたい」と結んだ。

(文/松岡理恵)

所在地       184-8555 東京都小金井市梶野町4-8-1

TEL         0422-37-6441

学校公式サイト   https://www.dendai.ed.jp

海外進学支援    有

帰国生入試     無

アクセス

東小金井駅(JR中央線)徒歩5分

国内外大学合格実績(過去3年間)

東京科学、名古屋、東京農工、電気通信、東京海洋、東京学芸、筑波、横浜国立、埼玉、秋田、山梨、信州、防衛、東京都立、早稲田、慶應義塾、上智、東京理科、学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政、立命館、芝浦工業、工学院、東京電機など