10代のうちに強くする! 骨のチカラ【月刊ニュースがわかる5月号】

泥沼化するウクライナ侵攻  「ニュース検定」がわかりやすく説明

 2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、開始から3年を経ても解決の道筋が見えません。2024年には、多数の北朝鮮軍兵士を前線に動員したロシアに対し、ウクライナがアメリカから送られた高い性能のロケット砲システムなどでロシア領内を攻撃するなど、戦争は関係国を巻き込んで泥沼化しました。兵員数や弾薬量で勝るロシアがじりじり支配地を拡大するなか、侵攻の早期終結を訴えて再登板したアメリカのトランプ大統領の出方が注目されています。

 この侵攻では、ウクライナ側だけで1万2000人を超える民間人が死亡し、約1000万人が家を追われています(2025年1月時点)。国際刑事裁判所(ICC)は2023年、ロシア軍によるウクライナ市民の強制移送などの疑いで、ロシアのプーチン大統領に対する逮捕状を発行しました。しかし、国際社会はいまだ、停戦に向けた有効な手段を講じることができずにいます。

 国連安保理は常任理事国であるロシアの拒否権によって身動きは取れません。アメリカやヨーロッパの国々はロシアに経済制裁を科し、ウクライナへの軍事支援を強化していますが、「支援疲れ」も見られます。一方、中国やインドはロシアとの関係を重視し、制裁に反対の立場です。

 侵攻の背景には、アメリカやヨーロッパの集団防衛組織である北大西洋条約機構(NATO)の拡大があります。第二次世界大戦直後にアメリカと西ヨーロッパ諸国によって発足したNATOは、冷戦終結後、東ヨーロッパ諸国を加えて東方へ拡大。ロシアはこれを脅威と捉え、NATO加盟を目指すウクライナを自国の勢力圏に留め置こうとしました。しかし、ロシアの強硬姿勢はかえって、フィンランド やスウェーデンといった中立国を2023、24年にNATOへ 加盟させることになりました。

 

  「2025年版ニュース検定 公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)」より

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ニュース検定とは?

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 「ニュース時事能力検定試験」(略称、ニュース検定)は、ニュースを読み解く力を多くの人に身につけてほしいと、日本ニュース時事能力検定協会(養老孟司・名誉会長)や毎日教育総合研究所、各地の新聞社が共催して、年3回実施しています。 
 1級~5級まで6段階ありますが、4級は主に中学生以上、3級は中高校生以上が対象です。3・4級対応のニュース検定 公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)は、「脱炭素社会への道のり」「社会保障のこれから」「核兵器と向き合う世界」など22のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。また、「時事力Basic」でそもそもの基礎知識を身につけることができます。 

 4級と3級の検定問題は四つの選択肢から一つを選ぶ方式。各45問の約6割はこの本から出題されます。 

次回の検定はいつなの?

 「ニュース検定」で次回の検定日や、お近くの試験会場などご覧いただけます。 

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