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どうしてリンゴは赤い?【疑問氷解】

Q どうしてリンゴは赤いのですか?(新潟県十日町市・小5)

皮に含まれる色素、太陽の光で増える

 A リンゴは熟すと赤くなります。自分で動くことのできないリンゴは、子孫を残すために鳥や動物に実を食べてもらい、種が運ばれます。リンゴの研究をしている弘前大学(青森県弘前市)の農学生命科学部付属生物共生教育研究センターの松本和浩助教は「リンゴの中の種が成熟して黒くなるころ、果実も赤くなって、鳥や動物たちに食べていいよと合図します」と教えてくれました。

 赤い色のもとになるのは、皮に含まれているアントシアニンという色素です。アントシアニンは太陽の光が当たると増えます。若い実には、緑色のもとになる葉緑素が多く含まれています。成熟すると、アントシアニンの増加とともに葉緑素が分解されて緑色がだんだんなくなり、逆に赤色が増え、リンゴが色づいていきます。

 黄色いリンゴや青リンゴのように品種によって、赤くならないリンゴもあります。リンゴには、もともとカロテノイドと呼ばれる黄色い要素が含まれています。若いうちは目立ちませんが、葉緑素が分解されてなくなると黄色が目立ってきます。

 赤くなるからといって、甘くなるわけではありません。果肉の赤いリンゴがありますが、渋みが強いことから、生で食べるには不向きとされていました。アントシアニンは苦みや渋みの成分であるポリフェノールの一種で、多すぎると渋くなるからです。

 弘前大学は、生で食べることができる赤い果肉のリンゴ「紅(くれない)の夢」=写真上=を品種登録しました。アントシアニンには老化を防ぐ抗酸化作用がありますが、日本では皮はむいて食べる習慣があるため、アントシアニンを取ることができません。「紅の夢」は皮をむいてもアントシアニンを取ることができます。松本助教は「ほどよい赤みなので、ポリフェノールの量も多すぎず、渋くありません」と話しています。【毎日小学生新聞編集部・篠口純子】

            (「疑問氷解 Vol.10(毎日小学生新聞)」より)