新聞、ニュースでよく見聞きする時事問題やワードを「ニュース時事能力検定」がわかりやすく解説します。
日銀は「物価が毎年2%上がる状態を目指す」として、大規模な金融緩和を進めてきました。そもそも物価が上がるのは良いことなのでしょうか?
物価は、天候や売られているものの人気の度合いなどで変化します。どのように計算するかというと、例えば大きなカゴがあるとして、その中によく売られている(買われている)ものやよく使われているサービスを詰め込んで、そのカゴの中身の価格の平均を計算します。これが物価です。カゴの中身を変えずに一定期間、価格を調べると物価の変動が分かります。
物価は、上がりすぎても下がりすぎても、さまざまなところに悪い影響が出ます。このため、緩やかに上昇するくらいが、景気が上向くのにちょうどよいとされています。日銀はこの状態を目指してきました。
ただ、物価には「良い上昇」と「悪い上昇」があります。
良い上昇とは、景気が良く、多くの人がものやサービスを買おうとした結果、物価が上がることを指します。反対に悪い上昇とは、円安や原油の高騰などでものやサービスの費用がかさんだ結果、物価が上がることを指します。消費者の負担が増えるだけなので良い物価上昇とは言えません。
(『2022年度版ニュース検定 公式テキスト&問題集「時事力」基礎編(3・4級対応)』より)
次回は7月23日に配信予定です。
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ニュース検定とは?
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「ニュース時事能力検定試験」(略称、ニュース検定)は、ニュースを読み解く力を多くの人に身につけてほしいと、日本ニュース時事能力検定協会(養老孟司・名誉会長)や毎日教育総合研究所、各地の新聞社が共催して、年4回実施しています。
1級~5級まで6段階ありますが、4級は主に中学生以上、3級は中高校生以上が対象です。3・4級対応の『公式テキスト&問題集「時事力」基礎編』は、「これからのエネルギー」「社会保障のこれから」「核兵器と向き合う世界」など21のテーマについて、グラフや図解を多用して最新ニュースをわかりやすく解説しています。また、「時事力Basic」でそもそもの基礎知識を身につけることができます。
4級と3級の検定問題は四つの選択肢から一つを選ぶマークシート方式。各45問の約6割はこの本から出題されます。
次回の検定はいつなの?
「ニュース検定」で次回の検定日や、お近くの試験会場などご覧いただけます。
「ウクライナ侵攻がわかる」 ニュース検定 特集ページ公開
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について、2月末から約3カ月間の動きをまとめた特集ページを、日本ニュース時事能力検定協会が公式サイトに特別に公開しています。