多彩な分野で活躍し、海外大学に雄飛
同校で培われた英語力を武器に多彩な分野で活躍する海城生も多い。国際天文学・天体物理学オリンピック日本代表として出場した高3の生徒は金メダルを受賞。欧州の査読付名門数学雑誌『NNTDM』に論文が掲載された生徒もいる。
なかでも英語ディベートやディスカッション、模擬国連に取り組むグローバル部の活躍はめざましい。全国高校教育模擬国連大会では既に常連校となり、2018年にはNYで開催された国際大会で日本人男子初の最優秀賞にあたる事務総長賞を受賞した。その後も2022年と2023年に2年連続して、国際大会への切符を掴んでいる。
また、事務総長賞を受賞した生徒がハーバード大学へ進学したことで海外トップ大学も海城生にとって現実的な進学先となった。その後もカリフォルニア工科大学、トロント大学、さらに今年はマサチューセッツ工科大学などへの合格者を出している。
海外トップ大学へ進学する生徒について岡崎教諭は「他者のために頑張りたいという思いが強い」という。カリフォルニア工科大学に進んだ生徒は、在学中にも経済的に恵まれない子どもたちに数学を教える活動を自主的に行っていた。さらには大学進学後も一時帰国時に「海外大学を目指す後輩たちのためのワークショップを開きたい」と母校に提案。これを受けて50〜60人の生徒と保護者を集めてのワークショップが開催された。
さらにこうした行動は、卒業生だけでなく低学年の在校生にも見られる。中1を対象とした放課後の希望制講習で作成された、新1年生向けの英語アドバイス集もその一つ。1年間の英語の授業を皆で振り返って議論を重ね、自分たちの経験から大変だったと感じたことを、これから学ぶ後輩のために写真や音声を添えて盛り込んだという。
自らの知識や経験を、誰かのために役立てたいという“思いやりの心”は着実に培われているようだ。
学校や教員が常に大切にしている思い
K(海城)とS(School)を組み合わせた海城中学高等学校の校章。縦の軸は船の「帆」を、S字の曲線はその帆をたわませ船を前へと推し進める「柔らかな海風」を表す。「帆」によって暗示される船はいずれ大海原、すなわち未知なる社会・世界へと旅立つ海城生を、そして柔らかな海風は、生徒に寄り添い柔軟に支援・教育する教員の姿を象徴する。
同校の6年間で育まれる「高い知性」と「豊かな情操」は、新時代の風をしなやかに受け止め、海城生の船を今後も力強く航行させるに違いない。
所在地 〒169-0072 東京都新宿区大久保3-6-1
TEL 03-3209-5880
学校公式サイト https://www.kaijo.ed.jp
海外進学支援 有
帰国生入試 有
アクセス
新大久保駅(JR山手線)徒歩5分
西早稲田駅(東京メトロ副都心線)徒歩8分
国内外大学合格実績(過去3年間)
ハーバード、カリフォルニア工科、ミシガン、ジョージア工科、カリフォルニア、東京、京都、東京工業、一橋、東京医科歯科、東京外国語、早稲田、慶應義塾、上智、東京理科、東京慈恵会医科、順天堂など
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