アメリカの司法省は4月11日、大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手(29)の通訳だった水原一平容疑者(39)を銀行詐欺容疑で訴追(刑事裁判にかけることを裁判所に求める申し立て)したと発表しました。(「Newsがわかる2024年6月号」より)
違法なブックメーカー(賭け屋)への借金を返すため、大谷選手の口座から不正に1600万ドル(約24億5000万円)以上を送金したとしています。水原容疑者は有罪になれば、最高で禁錮(刑務所に入れられること)30年となる可能性があります。
アメリカの調査機関が裁判所に提出した文書によると、水原容疑者は2021年9月ごろからスポーツ賭博を始め、負けて「かなりの金額」を失いました。この頃、水原容疑者は大谷選手の口座の連絡先を自分の電話番号とメールアドレスに変更していました。
不正送金は2021年から2024年にかけて、複数回にわたって行われていました。水原容疑者が大谷選手のふりをして銀行に電話をかけ、送金を認めていたことも録音で明らかになりました。捜査当局は大谷選手が違法な賭博や不正な送金に関与していたことを示す証拠はないと判断したとみられます。アメリカのメディアによると、捜査担当者は「大谷選手は事件の被害者だ」と述べました。

アメリカ大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手(左)と水原一平容疑者=アメリカ・アリゾナ州グレンデールで3月、共同
上記画像をクリックすると「Newsがわかる2024年6月号」にジャンプします。
有料会員の方は電子書籍でご覧いただけます。