Q:ピアノや木琴は、右に行くほど音が高くなるのはなぜ?(奈良県香芝市・小6)
昔のオルガンのなごり?
A 西洋音楽史などにくわしい、玉川大学芸術学部芸術教育学科教授の野本由紀夫さんによると、あまりにも昔からそうなので、はっきり理由がわかっていないそうです。「右の耳の方が、高音を聞き取るのが得意にできているから」という説もありますが、野本さんは、「ピアノなどは右が高音なので、人の耳の方がそれになれただけかもしれません」と話します。
リコーダーなどの管楽器では、自分に近い方が高い音です。右が高いのは、ピアノや木琴などの鍵盤楽器だけ。木琴はピアノより新しい楽器なので、ピアノにならって右が高いと考えられます。
ピアノは18世紀ごろにできた、比較的新しい楽器です。もっと古くまでさかのぼれるのはオルガンです。パイプオルガンを思い浮かべるとわかりやすいですが、長さが違うパイプ(笛)に空気を送り込むことで、高さの違う音を出します。音を出したいパイプにつながるボタン(鍵盤)を押すと、そこに空気が流れて音が出るのです。
野本さんは、昔のオルガンは今と形が違うことに着目しました。14世紀ごろのオルガンは、ひざに乗せて奏でます。「低い音を出すパイプは、長くて重いので、体に近い方に置いた方が安定がいい。そして、右手で音階のボタンを操作するようにできています」。音階が増えて、ひざに乗らなくなり、そのまま横向きにすると、左が低い音、右が高い音になります。こうして方向が決まったのではないかと野本さんは見ています。一般的に右利きの人の方が多いので、右で高音の複雑な動きのメロディーを奏で、左で低音の伴奏ができるのも、都合がよかったのかもしれません。「こんな単純な理由だったので、忘れられてしまったのでは」と野本さんは話しています。【大井明子】(毎日小学生新聞2016年2月28日掲載)
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