Q:ナスはどうして紫色なのですか?(愛知県名古屋市、中1)
色素が皮に集まり、紫外線から実守る
A ナスの色は紫だけだと思っていませんか。英語でナスは「eggplant(エッグプラント)」といいます。分解して訳せば「卵のような植物」ですが、まさに英語を話す地域では卵のように白いナスがあります。
ナスは世界で1000以上も品種があると言われていて、トマトなどと並んでその数はトップクラスです。色は白や緑、形もボールのような球状から、細長いものなどさまざまですが、日本では昔から紫色のナスが食べられてきました。
紫色のナスは、皮に「ナスニン」という色素が多く含まれています。ナスニンは黒や紫の色素「アントシアニン」の仲間で、アントシアニンだけでも数十種類あります。アントシアニンは、紫外線を吸収して害を少なくする働きがあり、紫外線から果実を守るために外側の皮に集まっているのです。ナス以外だと、黒大豆やブルーベリー、紫サツマイモなどがアントシアニンを持っています。大人が飲んでいる赤ワインなどにも含まれています。
植物は移動することができないので、種が落ちて根付くと、そこで一生を過ごすことになります。そのため自分を守る機能がたくさんあります。例えば、光合成をするために日光を浴びますが、同時に紫外線によるダメージから身を守っています。鳥や虫に種を食べさせて運んでもらったり、逆に動物に食べられることを避けたりすることもあるでしょう。
そうした機能として植物が自分で作った色素、辛み、苦みの成分を「フィトケミカル」といいます。野菜の色は、その植物が持っているフィトケミカルの種類によって変わります。ナスがナスニン、つまりアントシアニンによって紫色になるように、トマトはリコピンで赤くなり、ニンジンはカロテンによってオレンジ色になっています。日本ヘルスケア協会・野菜で健康推進部会の丹羽真清さんは「野菜にさまざまな色があるのは、植物が無事に生きていくための戦略の一つです」と説明します。
フィトケミカルには、老化を防ぐ抗酸化作用などの有効成分があると言われています。その他にも野菜にはたくさんの栄養素が含まれています。丹羽さんは「野菜の色に注目して、7色の野菜を食べることを目標にするとバランス良く栄養素を取ることができるでしょう」と話しています。【毎日小学生新聞編集部・田村彰子】(毎日小学生新聞2021年6月15日掲載)
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