Q: 空気中にはたくさん水の粒があるのに、なぜ虹はアーチ形で、ほかの形には見えないの?(千葉県柏市・小5)
「特別な角度」集めるとアーチに
A 虹は、雨上がりなどで空気中にたくさん小さな水滴があるときに見えます。太陽の光が水滴に当たると、さまざまな色に分かれるためにできるのです。でも、確かに水滴は、アーチ形に浮かんでいるわけではなく、空気中の至る所にたくさんあります。
日本科学未来館の科学コミュニケーターで気象予報士の坪井淳子さんに読者の質問をしたところ、「いい質問ですね。実は私も考えたことがなかったのですが、確かに不思議。改めて調べてみました」と話してくれました。
坪井さんによると、虹を見るためには太陽からの光、空気中の水滴、私たちの目の三つが、「ある特別な位置関係にくる必要がある」そうです。「光が水滴に反射する角度が、42度」というのが、その「特別な位置関係」です(図1)。

空気中に浮かぶ水滴はまん丸で、そこに太陽の光が当たると、42度の角度で反射し、虹色に分かれます。雨上がりの空気中には、至る所に小さな水滴が浮いていて、それぞれが光を反射させています。しかし、人の目に入る(見える)光を反射させているのは、そこから42度の角度にある水滴だけ。人の目に対して太陽から42度の角度にある水滴は、ちょうど人から見るとアーチ形の位置にある水滴なのです(図2)。
水滴には重さがあるので、空中で静止しているわけではなく、すぐに落ちてしまいます。それぞれの水滴は、人の目から42度の角度になった一瞬だけ私たちに虹を見せたあと、落ちてしまうのです。絶え間なく、入れ代わり立ち代わり、新しい水滴が、人に虹を見せてくれているのです。【毎日小学生新聞編集部・大井明子】
(毎日小学生新聞2016年6月26日掲載)

鉄塔が立ち並ぶ風景にかかった虹=茨城県取手市で2017年1月21日、中村琢磨撮影
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