フィジカルAIがひらく未来【月刊Newsがわかる8月号】

未来へ活かすチカラを学ぶ、大島商船高専

 大島商船高等専門学校(本校)は、1897年(明治30年)10月1日に山口県「大島郡立大島海員学校」として創設され、120年を超える歴史がある高等教育機関です。本校の教育理念は「海洋で育まれた心豊かでたくましい海事技術者並びに創造性豊かな工業技術者の育成を目指す」ことであり、本科3学科、専攻科2専攻で構成されています。

 本科は商船学科、電子機械工学科、情報工学科の3学科で、それぞれ異なる特色の教育を行っています。「商船学科」では3年生からは航海コースと機関コースに分かれて、船舶運航、船舶管理・海上輸送管理に携わる海事技術者を育成します。「電子機械工学科」では電気電子工学と機械工学の2分野を中心とし、それらに情報処理・計測制御を含めた専門教育を行い、実践的な技術者を育成します。「情報工学科」では情報技術と通信技術が高度に融合したICT社会に対応できる情報技術者を育成します。

 本科の進学率は20~30%程度であり、進学先は専攻科だけでなく、商船学科からは神戸大学、東京海洋大学、電子機械工学科及び情報工学科からは豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学をはじめとする多くの国公立大学への進学実績があります。就職に関しては、柔軟な発想と創造力、主体性と豊かな国際感覚を持った技術者としての活躍が期待されており、関連企業への就職率は毎年ほぼ100%です。

 専攻科は、海洋交通システム学専攻と電子・情報システム工学専攻の2専攻です。本科の教育課程の上に、高度な専門知識と技術を教授し、創造性豊かで技術革新と社会情勢に対応できる高度な海運管理者・開発技術者を育成するために設けられた2年制の課程です。専攻科修了時には、大学評価・学位授与機構の審査を受け、大学卒と同じ「学士」の学位を得ることができます。最近では専攻科から大学院への進学率が年々高まっており、主な進学先は九州工業大学大学院や筑波大学大学院などです。

就航4年目となる練習船大島丸(大島商船高専提供)

 在校生はロボコン、プロコン、DCON、GCON※などの各種コンテストや国際交流に積極的に取り組んでいます。2024年9月には高専グローバルキャンプを実施し、国立高雄科技大学(台湾)、フィリピン商船大学(フィリピン)やシンガポール・マリタイムアカデミー(シンガポール)から総計15名の学生が来校し、練習船大島丸での航海実習等を実施しました。これらの国際交流を通じてのグローバルエンジニアの育成にも力を入れています。

 今後とも学術×実践×実務による相乗効果の高い教育・研究を推進し、社会をよりよくするための技術者として、ソーシャルドクターやイノベーターの育成に取り組んでまいります。

※ロボコン:全国高等専門学校ロボットコンテスト

 プロコン:全国高等専門学校プログラミングコンテスト

 DCON:全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト

 GCON:高専GIRLS SDGs×Technology Contest

高専グローバルキャンプ海洋体験実習を終えて大島丸前での記念撮影(大島商船高専提供)

高専グローバルキャンプの修了証授与後の集合写真(大島商船高専提供)

(記:教務主事 藤井雅之)

大島商船高専へのアクセス

■公共交通機関

JR山陽本線「大畠(おおばたけ)駅」下車。

バス2番乗り場から沖浦経由町立橘医院前行きに乗車し、バス停「大島商船高専」で下車。(所要時間約10分)

■車

山陽自動車道「玖珂IC」から国道437号線を経由し、大島大橋から右折後5分。(所要時間約30分)