千客万来ニッポン どう考える?【月刊Newsがわかる7月号】

スクールエコノミスト2026 WEB【法政大学中学校編】

スクールエコノミストは、私立中高一貫校の【最先進教育】の紹介を目的とした「12歳の学習デザインガイド」。今回は法政大学中学校を紹介します。

驚異的な速度で進むAI時代だからこそ法政が大切にする技術哲学とは?

<注目ポイント>
①「自主・自律」「自由と進歩」を追求する建学精神。
②中学3年間で身に着けるものづくりの基礎と応用。
③物事の根源を知っておくことが技術発展の根幹。

法政の建学精神が目指す人物像

 1936年の創立から今年で80年を迎える法政大学中学高等学校。一貫して重視しているのは、日本国憲法と1947年制定の教育基本法に加え、子どもの権利条約の理念と精神に則った教育づくりである。「安全・安心」「信頼と共同」「対話と討論」を掲げ、創立以来の「自主・自律」および法政大学の「自由と進歩」の精神を追求し、世界と日本の未来を創造する人物の育成を目指している。

中1・2で生活的自立を育む技術家庭教育

 ものづくりという人類の普遍的な作業を振り返りながら、体験と実践から様々な技術の習得を目指すのが同校の技術家庭教育だ。
 中1での学びは「家庭」分野が中心。生徒たちは日々の生活を紐解いて衣食の成り立ちと基礎知識を学び、調理や小物作りなどの実習を通して「自分でできること」を積み重ね、生活的自立の第一歩を踏み出す。
 中2では、手書きに拘った設計製図を基礎に、木材や金属材料の加工、夏冬の野菜栽培と収穫を通じた生物・植物育成技術の体験と学習など、アナログ中心のものづくりから様々な知識と技術を習得していく。
「知識や技術を身に着けると同時に、生徒たちには体験の機会が必要」と中学で技術科を担当する上山達典教諭。「そのための環境を整えるのが教員の一番の使命です。スペース確保や毎日の水やりなどが困難な学校も多い中、本校では本格的な野菜栽培の実習に取り組んでいます。成功も失敗も含めて、義務教育での実体験は、将来必ずどこかで気づきをもたらします」
 自らの力で身の回りの社会や環境の課題に向き合っていく力を育む。豊かな生活を創造するための基盤となる教育と言えよう。

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