フィジカルAIがひらく未来【月刊Newsがわかる8月号】

スクールエコノミスト2026 WEB【山梨学院中学校編】

スクールエコノミストは、私立中高一貫校の【最先進教育】の紹介を目的とした「12歳の学習デザインガイド」。今回は山梨学院中学校を紹介します。

疑問や興味、好きなことを追い求めよ! それが自由な発想と尊敬の精神を創る

<注目ポイント>
①努力を称賛し、互いをリスペクトしあう校風。
②自由な発想を安心して話し、とことん探究できる環境。
③中3春までに英検準2級以上の英語力を育む体系的な学び。

中学も高校も互いをリスペクトし合う風土

 昨夏の甲子園での活躍が記憶に新しい山梨学院高校。野球部のみならず、全国高校選手権大会で2度の優勝を誇り、日本代表選手も輩出しているサッカー部など、部活で全国にその名を馳せる。一方、これまで東大や医学部合格者を多数輩出するなど、進学実績でも山梨県のトップランナーとして走り続けている。吉田正校長は、「高校生の活躍は、中学生の母校愛を育む大きなきっかけになっています。先日も中高一貫の同じキャンパスで、甲子園のヒーローとすれ違ったと目を輝かせている中学生がいました。母校が誇れる学校であるということは、生徒にとって大きなモチベーションになるのです」と話す。

 同校では、スポーツ、芸能、資格取得、コンクールなど、あらゆる場面を対象に、努力して成果を収めた生徒を全校で称える機会をつくってきた。その結果、今では、自分にはないものを持つ人、自分とは違う目標に向かって頑張る人をリスペクトする土壌が醸成され、伝統的な校風となっている。

自由な発想を生み探究心を育む学び

 同校が10年ほど前から力を入れてきたのが、探究活動にIBの要素を盛り込んだ独自カリキュラム「パーソナルプロジェクト」だ。これは、生徒一人ひとりが自分の興味関心に従ってテーマを決め1年間探究するという取り組みで、教員の関わり方にも大きな特徴がある。研究の初期段階では、生徒が自らテーマを設定できるよう、対話を大切にしながら興味を掘り下げていく。研究過程も同様で、教員はヒントを与えても、軌道修正を強いることはない。重要なのは、生徒自身が失敗を恐れず自由な発想で思うままに追求し、学びの楽しさを実感することにあるからだ。

 さらに、研究結果は、アカデミックポリシーに基づいて論文やポスターにまとめられ、皆の前でのプレゼンも行われる。クラス発表、学年発表を経て選ばれた生徒は、全校生徒の前でもプレゼンをする機会が与えられる。こうした機会は、下級生にとって、知的好奇心が刺激され新発想を生む原点となる。

「すでに3,000を超える研究が生まれましたが、同じテーマは一つとしてありません。毎年、生徒たちの発想の豊かさには驚かされます」と川口洋副校長。アニメ『天空の城ラピュタ』の飛行石の秘密を物理学の視点から解き明かそうと奮闘した生徒や、耐震・制震・免振の特徴を組み合わせて、揺れない建築物を造るために、展示会に足を運び、実験を繰り返した生徒もいた。

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