遊んでいるときや何かに熱中しているとき、また、興奮しているときには、目線はもちろんのこと、気持ちもなかなかこちらを向いてくれません。
そんなとき、「聞いてるの?! ママのほうを向きなさい」「わかった? もう一度言うよ」と何度も何度も繰り返し言い聞かせているといった覚えはありませんか? このようなことを繰り返していても、結局のところたくさんの時間がかかってしまいますし、言い聞かせるほうのストレスも増えてしまうかもしれません。
そこで私がおすすめするのは、まず「いったん心を整える」ということです。遊びたくてしょうがない子どもの腕をつかんで、また、怒ったり泣いたりしている子どもを力づくでこちらを向かせて「ちゃんと聞きなさい」と繰り返しても、子どもはなかなか切り替えができません。
ですから、本題に入る前にまず子どもをいったん落ち着かせることが必要です。
ほんの10秒~20秒でいいのです。フッと「表情が変わったな」と感じるまで待ってあげましょう。ちょっと座らせたり抱っこをしてあげたりしてもいいですね。心が整った後は、意外とすんなり言葉が入っていくものです。このほうがお子さんにキッチリ伝わりますし、またかえって親の時間とストレスが軽減されることにも繋がります。
(『良家の子育て』第2章「所作・ふるまい」より)
次回は6月10日配信予定です
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著者:諏内えみ


「マナースクール ライビウム」「親子・お受験作法教室」代表。皇室や政財界を始めとするVIPアテンダント指導などを経て、スクールを設立。豊富な経験に基づき、本物のふるまいや会話、上質なマナーの指導を行う。
本書のほか、ベストセラー『「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)をはじめ、『世界一美しいふるまいとマナー』(高橋書店)、『一流女性のあたりまえ』(扶桑社)など著書多数。最新刊は『もっと!「育ちがいい人」だけが知っていること』(ダイヤモンド社)。